またまた満員御礼!  パーク健康塾 Vol.2 レポート

                                    2016.03.28

 気象庁の開花宣言後の最初の日曜日、パーク健康塾第2弾が、E棟集会室で開催されました。穏やかな陽気の中、関心の高い演題のためか、開始時間前から続々皆さん集まりました。今回のイベントの参加者は、やはり年齢層は高く、パーク住民ボリュームゾーンの最大のテーマであることが伺われました。

 第一部は、田園二子クリニック、山岡桂太院長による『いつまでも自分の足で歩きたい』と題した、腰痛、ロコモティブシンドロームの予防と改善のご講演でした。高齢化が進むと骨、関節、椎間板、筋肉に障害が起こり、「立つ」、「歩く」といった機能が低下し、スポーツや旅行が出来なくなるだけでなく、要介護になる事も考えられます。その大敵が骨粗鬆症、腰痛、ロコモティブシンドロームです。

 

まずは、ビデオをご覧ください。下の方に要約も記してあります。

 

2部はからだ改善プログラム

『肩の痛み、腰や膝の痛みの予防と改善、転倒や骨折予防の体操』を体操指導トレーナーの久野秀隆さんがとても分かり易く、ユーモアたっぷりにすぐ始められる体操をご指導下さいました。中でも引き出しを開ける体操は、肩甲骨の柔軟性を高め、どなたにも適した運動です。運動により体温を高める作用があり、起床時行う事がさらに効果的だそうです。是非、ビデオを見ながら実践してください。

 

最後に、ご存知「溝の口包括支援センター」の丸山様より、介護、予防医療、福祉全般に関し、公的機関であるセンターに、困った事があったら是非ご相談くださいとお声掛けがありました。

 

 緑に恵まれたパークシティには、散歩をしながら年間通じていろいろな花々、そしてそれを求める鳥達をも眺める楽しみがあります。運動機能を高めつつ、身体と心の健康を維持して、四季の移ろいを感じていきたいですね。

 これからも、健康塾は、パークのみなさまの健康を応援致します。

本日は長時間に亘り、大変お疲れさまでした。

                                           自治会広報部 神

「山岡院長プレゼンの要約

 

腰痛とは、肋骨からお尻までの領域の疼痛を言います。

 

有症期間により

  ◎急性腰痛(発症期間が4週間未満)

  ◎亜急性腰痛(発症からの期間が4週から3ヶ月未満)

  ◎慢性腰痛(発症からの期間が3ヶ月以上)

に定義されます。

 

 原因により脊椎由来、神経由来、内蔵由来、血管由来、心因性の5に分類されるますが、原因の明らかな腰痛が15%、明らかでない腰痛(非特異的腰痛)がなんと85%もあります。

 

 診断は、注意深い問診と身体検査から、

    危険信号があり、重篤な脊椎疾患(腫瘍、炎症、骨折など)の合併が疑われる腰痛

    神経症状を伴う腰痛

    非特異的腰痛

に分類され、多数である非特異的腰痛は、一定期間(4週〜6週)の保存治療でも改善が得られない際には、X腺検査やMRI検査を進めていく事が推奨されています。(しかし不安解除のため、初めに検査をする事もあります)

治療

安静は必ずしも有効な治療法ではなく、痛みに応じた活動性維持は、より早い痛みの改善に繋がり、その後の再発予防にも効果的です。

 

◎薬物療法

    非ステロイド系消炎鎮痛剤

    アセトアミノフェン

    抗不安薬

    筋弛緩剤

    抗不安剤

    オピオイド

一般的に急性疼痛では、日本やアメリカでも非ステロイド系消炎鎮痛剤やアセトアミノフェンが使われます。抗うつ剤では慢性疼痛に使用し、日本では腰痛には適応のないオピオイド(麻薬)も、アメリカでは使用されます

◎温熱療法は、

 治療4日目以降では、改善効果あります

◎牽引

 一定の結論に至っていません

◎コルセット

 一定の結論に至っていませんが、機能改善には有効です。

◎運動

 腰痛、特に慢性疼痛に対する運動療法は効果的。かつ認知行動療法などと組み合わせて行う事で、更なる効果が期待されます。

 

 職場における腰痛に関する日本国内の疫学調査では、腰痛有訴率が4050%、腰痛の既往率は7080%とあり、事務4249%、看護4665%、介護63%、技能39%、保安42%、運輸7174%、清掃69%、建設29%と報告されています。身体的負荷が大きい重労働が腰痛発症の危険因子であり、作業中の姿勢も重要です。また、心理的因子が腰痛に影響を与える事も指摘されています。特に、仕事に対する満足度、仕事の単調さ、職場の人間関係、仕事量、精神的ストレス、仕事に対する能力の自己評価の各項目は、腰痛発症と強い関連があると分析されています。

◎腰部に神経ブロック、注射療法

 効果のある人もいれば、ない人もいます。

◎手術(脊椎固定術)

 疼痛改善、機能改善は期待できますが、やはり最終手段です。

 脊椎固定術と、集中的リハビリテーションには明白な差はありません

 

予防

 ◎運動は発生予防には有効

 ◎コルセットは一致した見解無し

 ◎認知行動修正療法は慢性化を予防する効果あります

 ◎職業性腰痛は、腰痛発生後も、活動性維持、仕事内容の変更などで早期に復帰する事により、腰痛の遷延化、身体障害の発生予防します。心因要因が大きいハイリスク群に対する早期対処が、慢性化、身体障害の発生を防ぎます。

 ◎肥満、喫煙、運動不足は腰痛のリスクファクターです。

 

途中、山岡先生ご出身地である島根県の山や海の写真を交えたご紹介がありました。自然豊かな地で、今のお仕事に繋がる在宅医療への夢が育まれたのではないでしょうか?

 

 そして先生のお人柄に触れた後、後半はロコモティブシンドロームの予防と改善についての演題です。

 日本は世界に先駆けて高齢化社会を迎え平均寿命は約80歳になっています。これに伴い運動器の障害も増加しています。日本整形外科学会では、運動器の障害による移動機能の低下した状態(加齢に伴う筋力の低下や関節や脊椎の病気、骨粗鬆症などにより運動機能が衰えて、要介護や寝たきりになってしまったり、そのリスクの高い状態)を表す言葉として、『ロコモティブシンドローム』、和文を『運動機能症候群』としました。

 最近耳にする健康寿命とは、健康上の問題がない状態で、日常生活を送れる期間の事です。平均寿命と健康寿命の間には、男性では約9年、女性では約13年の差があります。誰もが最後まで、健康ないきいきとした生活を送るためには、健康寿命を延ばす事が大切です。自立度の低下や寝たきり、要支援や要介護状態は健康寿命を低下させ、その要因の第1位は運動機能の低下です。

 ご自分がロコモティブシンドロームの疑いがあるかどうか、『ロコチェック』を使って簡単に確かめる事が出来ます。

 

ロコモチェック

① 片脚立ちで靴下が履けない。

② 家の中でつまづいたりすべったりする。

③ 階段を上がるのにてすりが必要である。

④ 家のやや重い仕事が困難である。(掃除機かけなど)

⑤ 2キログラム程度の買い物をして持ち帰るのが困難である。

⑥ 15分くらい続けて歩くことができない。

⑦ 横断歩道を青信号で渡り切れない。

7つの項目は全て、骨や関節、筋肉が衰えているサインです。1つでも当てはまればロコモティブシンドロームの心配があります。さあ、0を目指し、ロコモーショントレーニングを始めましょう。

 

  ビデオで先生実演のトレーニングがご覧頂けます。

 ロコモーショントレーニングは毎日続ける事が大切です。要介護や寝たきりは、本人だけでなく家族周囲の人にとっても大きな問題となります。自分のみならず、貴方の大切な家族や友人のためにも運動器の健康を維持しましょう。」

クリックすると当日配布のパンフレットをダウンロードできます。
ロコモパンフレット2015.pdf
PDFファイル 7.0 MB