平成28年1月16日  第3回棟別積立金不均衡是正対策検討会 議事録

日 時 :2016年1月16日(土)13時~15時

場 所 :E棟集会室

出席者 :B棟 伊東、C棟 渡辺、 D棟 大塚、 E棟 加藤、G棟 福島、J棟 櫻井、K棟 井上 

担当事務局 :規約総務分科会

 

内 容 :前回までの議論を受けて、合同会議に諮る棟別積立金不均衡是正に対する対策案について下記のように議論した。

 

1.まず、報告者が前回に続いて他団地の解決方法を報告し、ついで検討のための対策試案を説明した。 

 (1) 当団地と同じ事情にある他団地の問題解決方法

① A団地(川崎市内)   参考資料3

・居住棟5棟のうち4棟に、自転車置場2か所、宿泊施設、談話室、電気室およびピロティ通路2か所が散在する。

    ・管理方法は、ピロティ通路は全体口で管理し、他の部分は、毎年度、全体口から各棟の管理費口と修繕費口に引当金として面積(㎡)単価で支払っている。

       ② B団地(東京都下)   参考資料4

   ・居住棟8棟に、管理事務所、集会所7室、図書室、受水槽室・ポンプ室、自家発電機室4か所およびピロティ通路3か所が散在する。

  ・大規模修繕費の負担方法は、工事ごとにそれぞれの個所に係る費用を全体積立金口から設置棟の棟別積立金口に支払う。ピロティ通路以外は、床面積に応じて支払い、ピロティ通路は、全体会計で負担することを規約に定め、負担部分の範囲を規定で定めている。

③ 「ヒルトップコートひらめきの街」団地(横浜市港北区)   参考資料5

・神奈川県住宅供給公社の分譲団地。積立金会計区分を、費用を公平に負担し災害時の復旧の合意形成を容易にするために、一括会計から棟別会計に変更した例。

 

(2) 対策案A   資料14

ア 今後に向けた対策

① 住棟共用部分と全体共用部分に係る棟別積立金を、それぞれ住棟積立金口、全体積立金口から各共用部分が設置されている住棟の棟別積立金口に、毎年度、床面積に応じて支払う。

② 専有倉庫の区分所有者は、棟別積立金を、毎年度、区分所有法14条2項の規定により定まる各専有倉庫の床面積割合により負担する。

   ③ A棟およびE棟にある公開空地部分の大規模修繕工事費である壁面塗装費を全体積立金で負担し、工事のつどそれぞれの棟の棟別積立金口に支払う。負担対象部分は細則で定める。

   イ 過去分の精算

   ① 住棟共用部分と全体共用部分に係る棟別積立金については、棟別積立金収入累計額に床面積割合を乗じて得られる金額を、それぞれ議案による住棟積立金、全体積立金からの補填額の中から負担する。

   ② 専有倉庫に係る棟別積立金の過去分については管理組合の責任において負担し、棟別積立金収入累計額に床面積割合を乗じて得られる金額を、議案による住棟積立金からの補填額の中から負担する。

③ 公開空地部分については、上記①の細則に定めた部分の壁塗装工事の現時点での見積りをとり、過去の工事回数分を、議案による全体積立金からの補填額の中から負担する。

   ④ 議案による補填額の残額は、住棟積立金口からの分は床面積割合により、全体積立金口からの分は戸数割合により、各棟に配分する。

 

2 これに対して出席者から次の提案が出され、資料に基づいて説明された。

対策案B   資料 棟別積立金不均衡是正対策の検討

不均衡解決策として下記のいずれかの策が必要である。

案1 大規模修繕費用見合いの各棟別積立金の設定 

案2 棟別積立金の住棟積立金への一本化

(理由)

積立金が不均衡になる理由として次のことが考えられる。(資料A~D)

ア 共用部、専有倉庫、公開空地などの負担方法方法に起因

イ 高層棟・低層棟の棟別積立金と工事費の相関

ウ 建物の構造に起因した工事費の相違

まず、㎡あたりの棟別積立金残高は、アの共用部、専有倉庫、公開空地分を床面積割合で補てんした場合と補てんしない場合との間に大差がない(資料A)。したがって、共用部分などを住棟積立金、全体積立金等で負担しても、棟別積立金不均衡の根本的解決にはならない。

つぎに、㎡あたりの大規模修繕費の累積額には棟の間で違いがあり、その違いは共用部分等の補填によっても解消されない(資料B~D)。

したがって、棟別格差の最大要因は、ウの建物の構造に起因した工事費の相違と推定される。そうすると、対策案Aの共用部分等の補填の方法では問題の根本解決は難しく、上記の二つの案以外の解決策はないのではないかと思われる。

なお、棟別積立金が修繕費用の実績とかい離している(高層棟と低層棟で㎡あたり積立金が違うため高層棟で不足し低層棟で余る)ことは是正が必要で、是正内容は現在進行中の長期修繕計画の収支計画による。

 

また、同提案者から、修繕積立金が団地全体で一元管理されている団地組合からNPO集合住宅改善センターに対する相談事例が紹介された(資料E)。質問は、建物の滅失部分の復旧または棟の建替えを棟総会で決議しても予算執行権の裏付けがなく、大きな金額では予算執行を団地総会で否決される公算が大きいので、「団地型では棟別の修繕積立方式にすべきか」という質問で、これに対して同センターは、管理人室や集会室等、全体共用部分が特定の棟に設置されているマンション(団地)については、各棟別の修繕積立金を設定するのは大変難しく、複雑で難しい管理内容になるので、規約改定には専門家の協力が必要と回答している。

   

3 対策案についての議論

このあと、上記A、B両案について意見の交換をつぎのとおり行った。

(1) 対策案全般について

  ・工事費のうち、仮設足場費用が低層棟に比べ高層棟が高い傾向にあり、高層棟の積立金を圧迫する要因の一つ。これも棟別の費用と割り切れば別だが、大規模修繕はマンション一体でやることがスケールメリットがある。

・長期修繕計画の速報ベースでは、高層棟の一部は数年後に棟別積立金が赤となり、将来的には高層棟全棟が赤字となるようだ。正式な報告を待たなければならないが、棟別積立金不均衡の是正は、議論してきた是正対策に加えて、棟別積立金および住棟積立金の見直しも考慮しなければ根本解決にはならない。

棟別積立金を高層棟はアップし(現在㎡あたり平均127.8円)、低層棟は下げる(同左142.3円)、住棟積立金の高層棟・低層棟間のアンバランス(1:2/3)の是正も要検討。

 

(2) 対策案Aについて

・上述のようにやがて長期修繕計画が出され棟別積立金および住棟積立金の見直しが必要になると考えられ、不均衡是正策もその時に講じた方が、組合員の納得が得られやすい。

・低層棟の人は低層棟が高層棟なしには成り立たない面を理解し、マンション全体で一体感を持って考えている。

(3) 対策案Bについて

・修繕積立金の一元管理は、共有物の管理費用はその共有者が持分に応じて負担するという原則を定めている法律と規約に反し、かえって棟間に目に見えない不公平が生じる。

・当団地と同じ事情にある他団地でも、参考事例にあるように法律と規約に従って解決を図っている。一元管理をしているのは棟別管理と差が生じない公団・公社系の団地であり、そのような団地も災害時の復旧や建て替えに備えて、今、棟別管理に変えてきている。

・この問題の解決を他の問題の解決のタイミングまで待つと、議案の提案理由である不均衡拡大が進行するから、できることから早く実行することが必要で、他の問題を絡めない方がわかりやすく実行も容易である。

 

その他

・いずれにしても次回の定期総会に諮るためには、住民の事前の理解を得るために説明会を開催し、充分説明しなければならない。時間は多くは残されていない。

                                                                                                                                  以上 

第3回資料 棟別積立金不均衡について.pdf
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第3回参考資料3 A団地(川崎市)の例.docx
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第3回参考資料4 B団地(東京都)2014.docx
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第3回参考資料5 きらめきの街 2014年8月22日.docx
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第3回資料14 不均衡是正試案.docx
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