パーク悠々漫歩 Vol.17 「建替えについて考えてみよう」 鈴木忍 氏

                                                                                                                       2015.11.09

  

パークシティ溝の口マンションも、はや30数年経ち、気が早いかも知れませんが建て替えについて考えてみました。

考察する上で、横浜の杭問題マンションで報道されている建て替え決議問題や建て替えが進む同潤会アパート。世界遺産にも登録された長崎市の沖に浮かぶ島、軍艦島の住宅群のコンクリートの耐久性についてなども参考にしてみました。

 

まず、「建替え決議について」

最近、問題になっている横浜の杭問題マンションの報道の中で見聞きする建て替え方針を推進する上で、このマンションの今後の大きな問題として浮上してきた決議行為や建物の建て替えまでの膨大な時間を費やす事など、越えなければならないハードルが数多くあることが伝わってきました。


この横浜のマンションは、4棟構成ですが廊下で各棟をつなげていて一つの建物として構成されています。そのために建て替えには、区分所有法62条に基づいてそこの区分所有者及びその議決権の各5分の4以上、80%以上の賛成が必要とされます。又、建て替えの協議、設計、許認可、工事と引渡しを受けるまで4~5年以上もの時間がかかることが報道されています。


この内容をパークシティ溝の口マンションで置き換えて考えてみますとパークは、団地型マンションで別々な12棟構成マンションのため、区分所有法70条の一括建替え決議に基づいて、建て替えを考えなければならない。つまり意識決定が倍に増え、一つ、棟毎の承認。次に全体での承認が必要となります。

棟毎では、区分所有者及びその議決権の各3分の2(約67%)以上の賛成が必要となり全体では、区分所有者及びその議決権の各5分の4(80%)以上の賛成が必要となります。ハードルが順を追って高くなることがわかります。又、かなりの時間がかかる事も予想ができるためパークも早めの行動が必要かと感じました。

 

次に、「建替えが進む同潤会アパートについて」

同潤会アパートは、大正12年に発生した関東大震災の復興支援のために大正13年(1924年)から昭和8年(1933年)の間に東京や横浜の各地に建設した鉄筋コンクリート造のマンション住宅を指します。


この鉄筋コンクリートのアパートは、老朽化のために順次、建替えが進められてきました。特に代官山や青山、上野など、立地条件が良く資産価値が高いところは、大手デベロッパーとの協力で再開発、建替えと現行法を積極的に採用し、大手の事業資金の中で少ない個人負担で建替えができた事例です。この時に必要な条件は、何であったか。

一つ、居住者の進む方向がまとまっていたこと。

一つ、既存の資産価値が周辺よりより高い事、併せて資産価値を高める管理運営を地道に行っていたことなどで 当然、組合運営での悪い風評などで資産価値を落とすことなど無かったことは、言うまでもありません。

 

「コンクリートの耐久性について」

2015年に世界遺産登録を目指し登録された「明治日本の産業革命遺産」の一つ軍艦島に残る住宅群は、明治の最盛期(1916年)に5千人以上が住んでいたコンクリート作りの建物です。日本初の鉄筋コンクリート造で7階から9階建ての高層住宅で構成されています。この住宅群、約100年もの長い時間が経過していても鉄筋コンクリートは、まだ使える部分が多いと聞いています。パークは、約30年経過した建物。コンクリートの寿命が60年とすればあと30年。軍艦島のアパート群の約100年で計算すればパークは、あと70年もの建て替えまでの時間があることになります。


ただし、時間が経つのは、早いもの事前の心構え、準備が必要と思います。

次の世代、さらにその次の世代へと引き継ぐ不動産資産をスムーズに建替えに結びつけるためにも普段からの心構えとして、資産価値を高める定期的な修繕、更新、改修工事を行い、悪い風評が出ない管理組合の運営が重要と改めて考えさせられた今回でした。

 

参考としてパークで建替えを考えるとすれば低層部分に商業施設、高層部分に居住部分からなる超高層マンションを2棟程度建てる事で大手デベロッパーの事業資金で我々の土地の持ち分の一部をデベロッパーに売却しデベロッパーが作る新築建物と交換するなどで我々の負担0を目指して行けないかなど・・・・など、夢は、尽きません。

 

以上

D棟-鈴木 忍

 

「情報ソースと参考文献」

横浜の杭問題について-このマンションに友人2人が住んでいる。

建替え決議について-建替え決議の進め方の解説。

同潤会アパートについて-wikipediaの解説。

軍艦島について-知恵蔵2015の解説。

租税特別措置法第37条についての解説。

 

 

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コメント: 4
  • #1

    jm (金曜日, 13 11月 2015 17:15)

    負担ゼロで建て替えができたら すばらしいですねえ

  • #2

    B1304 中西 淳 (土曜日, 14 11月 2015 18:28)

    近くでは武蔵小杉グランツリー、二子玉川ライズ、川崎ラゾーナ、トレッサ川崎など
    大規模商業施設+アルファを低層階に構築できれば、溝の口という街を最先端かつ活気のある街に
    一変できるのでは。
    高齢化パークシティ溝の口には実はそういう潜在価値が眠っていると考えると楽しいですね。

  • #3

    ニックネーム:NT (金曜日, 20 11月 2015 15:18)

    将来の建て替えについてあれこれ考えてみました。容積率緩和が無いものとして、将来の高齢化に向けて、現在の3LDK主体の間取りから、1LDKや2LDKなどの高齢者向け住宅を増やし、空いた床面積を売り出せば、建て替え費用が捻出できるのではないだろうか?また、駐車場を敷地地下へ移動して、B1F、B2F、B3Fなどにすれば、現在の駐車場棟を店舗付きマンション等に建て替えて売り出したら更に建て替え費用が捻出出来のではないだろうか?などなど考えてみました。

  • #4

    KI (土曜日, 21 11月 2015 16:56)

    建て替えは長い準備期間を要しますので、そろそろ分科会等で検討を始めるのも良いかもしれませんね。
    溝の口で最も立地の良いマンションなので、建て替えに伴い溝の口自体の活性化にもつながるような方向性になればと思います。それが当マンションの資産価値の維持にもつながりますから。