Vol01「植栽管理の難しさ、救世主は?」

HPコラム「理事長になろう」を引継ぎ連載コラムの「種の保存を・・・」との願いから執筆要請を受けました。不意を突かれ驚愕するだけでなく拙い文才を思うと足のすくむ思いですが、最終的には外堀を埋められ討ち死に覚悟のスタートとなった次第です。
原則月一回の負荷には耐えられそうもない点と、一人だけでは偏り勝ちになることも懸念されることから、数名による回覧執筆になればと思っています。

コラム名としては「パーク悠々漫歩」と銘打って我々「パークシティ溝の口」の内側や外側をそぞろ歩いた想定で、肩の凝らない感想・問題提起・将来提言などを掲載して行ければと思っています。
初稿としては、平成25年度の管理組合業務を経験してつくづく思ったことのひとつについて記述してみたいと思います。

 

Vol01「植栽管理の難しさ、救世主は?」


創立32年を経た我々「パークシティ溝の口」の植栽については、居住者間の意見統一の難しさを改めて思い知らされたように思います。都会における緑の大切さや、緑に癒される思いへの捉え方には或る程度の幅があるのは当然だと思いますが、樹木それぞれに対する個人的な嗜好差も加わって無視できないものが有ると痛感させられました。


樹木の幼生期は、住民の全員が早く育ってくれるようにとの思いが共有できていて、何のトラブルも無かった筈です。ところが樹木が成長して来るに従い、人夫々に捉え方に差が生じて来たものと思われます。低階層住民の日照障害に対する考え方にしても、我慢出来ない人・多少我慢しても緑に欲したい人・深閑とした雰囲気を大切にしたい人、等々考え方が少しずつ乖離していったものと思われます。公開空地に関しても、開放的な明るさに富んだ植樹空間を好む人・適度な木漏れ日のある植樹空間を好む人・深閑とした植樹空間を好む人・鬱蒼とした植樹空間でも平気な人、等々考え方・捉え方に大きな差が生じて来ています。これだけ幅の差が大きい事象について、民意の中心点はどの辺りあるのかを見極める難しさは並大抵ではないことを思い知らされた一年だったように思います。

 

■適度な緑地管理を推進していきたい


こと植栽に関して改めて振り返ってみれば、ここ数年(10年未満)は今年に限ったことではなく毎年繰り返されて現在に至っているような話を耳にしました。代表的な例としては、3年ほど前にB・C棟前のケヤキの強剪定が実施されましたが、今では下枝が延びてケヤキのトンネルが蘇りつつあります。これとても、未だ再生途中の筈ですが賛否両論で非難の対象になったりしています。

 

管理組合の基本的な立ち位置としては、植栽小委員会によって練られた計画を環境分科会で吟味し、それが合同会議に提案されて審議する手順を踏んだ上で、適度な緑地管理を推進して行きたいと考えていいます。適度な日照が得られる樹間を維持するための伐採は止むを得ないものであり、決して緑を粗末に考えている訳ではないと認識しているところです。適度な伐採をしたからといって「鳥が寄ってこなくなる」などといった極端な現象に陥ることもない筈です。また、適度な樹間を維持するための伐採について「命を粗末に考えている」云々の指摘までありましたが、適切な樹間の維持こそがそれぞれの樹々の健全な成長を助ける行為だと思っております。伐採によって「大切な緑が失われる」云々との指摘で、あたかもパーク全体が禿山されてしまうような危機感を煽る表現には感心出来ないと感じています。


伐採によって生まれた空間には周りの樹木が健全に枝を伸ばし易くなり、決して緑が失われることには繋がる筈もありません。寧ろ健全な樹空間こそが憩いと癒しを助長するものと考えられます。木漏れ日が届かない地面には下草が生えず、薄暗く、地面のみになり、生えても陰湿な苔ぐらいしか育ちません。


私達が放置を重ねた結果、D棟の隣の養護学校に植栽の大きな枝が張り出し、給食搬入路での鳥の糞害による衛生問題や、教室への日照問題・隔壁ネットに対する棄損懸念問題、等々の障害を起こし、文書による改善要求まで受ける状態にまでなってしまいました。近隣住民や施設への迷惑を掛けるこのような事は全く恥ずかしい限りであり、慎みたい事態と認識します。

 

平成25年度の管理組合は、残念ながら前年度に予算化された植栽予算アイテムのことごとくが実行出来ませんでした。再整備を断念した「築山」部分を含む一部植栽の剪定だけに止まり、一部住民の生活被害や建物への棄損が懸念される樹木の伐採までもが示威的な行動に遭遇したりして断念するに至り、誠に申し訳ない結果に終わりました。永年放置されて鬱蒼感が増し犯罪行為の温床ともなり兼ねない「サクラ並木通り」の再整備に関しても、剪定のみとする計画に後退させ再予算化しましたが、本件は上記養護学校からの苦情にも繋がっています。


何れにしても、新年度(平成26年度)の植栽関連の議案予算化に当たっては、昨年度の計画が一括承認で反対出来なかったとの反対者からの声を反映させ、各計画を全て独立させた上で、伐採の絡むものは特別議案として提案し決議させていただきました。勿論、反対によって不成立のアイテムは実行できないのは当然であります。

 

■繰り返される反対運動


幸いにして全ての議案が承認された訳ですが、成立した個々の議案アイテムに対して早くも反対意見投函が蒸し返されています。受け入れることが出来ない一部の人達が、自分たちの意見だけが正しいとして同調者を募り反対オルグを組んだりする行為は謙虚さに欠けるように思ってしまいます。残念なことですが、反対することだけが目的の反対のための反対にだけ熱中しているようにさえ思えてしまいます。


考え方に大きな幅があるだけに多数決に頼らざるを得ない現状について、容認出来ない人達との意思疎通をどのように進めるべきか改めて痛感する次第です。このような状態を容認していては健康的な明るい植栽管理などは覚束ないものと思われるのと、創造的な未来は生まれ得ないと危惧してしまいます。

 

以上のように、我々「パークシティ溝の口」の植栽管理は年々難しさの度を増しています。この問題は、樹木が大きくなればなるほど捉え方や考え方の幅も広がる事象であり、年々深刻さを増すことになると思われます。残念なことですが、こと植栽に関してはまだまだ歩み寄れない、不幸で不毛な議論が続くのではないかと懸念してしまいます。

 

植栽管理において先人と目される「サンシティ板橋」のグリーンボランティアの植栽管理活動について、先の「ぱーくCafe」にリーダーの方をお招きし講演していただきました。この講演を聴いての内容の捉え方に関しても、我々パークの住民間で捉え方に大きな偏りが見られました。
最近のパーク内での投書意見で、「サンシティ板橋」では住民の反対者が一人でもいれば木を伐採しなかったと、自己にとって都合の良い言葉尻だけを捉えて喧伝しています。


この解釈の異常さについては、先ごろアップされたパークホームページの「みんなの投書」記事(2014.6/30付の「E棟・南側のサワラ13本の伐採について反対します」の文書投函について、申し上げたく、こちらに投稿いたします。S・Y氏)欄に詳述されています。
この投書は勿論として、少しは救われる気持ちになった点も散見され勇気づけられました。この投書に対するコメントとして数件載っている訳ですが、その殆どが、[E棟・南側のサワラ13本の伐採について反対します」の文書投函に対して疑問をもっていただいていたことと、上記ホームページの投書を読んで疑問が解け納得されたということでした。


本件に関し、その後新たな「みんなの投書」として(<E棟・南側のサワラ13本の伐採について反対します>アンケートについて。田代正純氏)が載っています。内容としては、噴水広場の再整備(第15号議案)に関連し、賛成・反対の票差が僅かで辛くも通った内容であり再考が必要であるとのご意見でした。このことはそれなりに重く受け止め、安易に強行することなく、その内容を進めるに当っての詳細な議論を真摯に持つべきものと考えます。具体化にあたっては、噴水広場に直に接しているE棟住民の声を最重視して議論することも重要ではないかと考えるところです。この中で同氏は、核心となる考えとして<実害の無い樹木は伐採しない>という基準を提唱していますが、この考え方には何ら反論するつもりは有りません。強いて言えば、だからこそ特別議案として提唱したものである点をご理解いただければと願うところです。

 

■求められるボランティア活動


関連事例をもう一つ紹介すれば「サンシティ板橋」では、建物から8m以内には高木は植えないとの決まりがあるそうです。我々「パークシティ溝の口」では、建物から1mもないほどの危険樹木(K棟シラカシ)さえも伐採を反対され喧伝される状態です。勿論、我々「パークシティ溝の口」では8mルールを持ち込むことは難しいと考えますが、住民被害や建物被害が懸念される樹木については正しく処置する方向で進めるしかないと考えるべきだと思います。

 

以上のように、根が深く難しい問題の解決に向けては、献身的ともいえるボランティア活動が生まれない限り難しいのでは無いだろうかと、最近つとに思うようになりました。「手は出さずに口だけを出す反対者」では無く、考え方を諮り実際に手を出すボランティア活動をリードする人こそが、賛同者を惹きつけ誰も文句の言えない状態を作り出せる救世主になるであろうと思います。


有名な格言に「言うは易く行うは難し」とありますが、正に反対することだけを目的としているかのような人達の存在は、ボランティア活動を志す人の芽さえも摘んでしまいます。住民の高年齢化が進んでいる現在、ボランティアを志すような人材には比較的恵まれているのではないかと期待したいところです。 

 

最後に本音を・・・、さまざまに植栽に反対されている皆さん自らがボランティア軍団に豹変していただけることを願って止みません。

 

H25年度理事長 村本 顕一

 

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コメント: 4
  • #1

    パーク住人 (木曜日, 07 8月 2014 11:59)

    悠々漫歩を拝読しました。役員の方々のご苦労が良く分かります。「○○を守る会」のビラに辟易している者の感想として、「反対者がボランティア軍団に豹変して欲しい」との意見に賛成です。自分も以前は低層棟に住み、専用庭がついていて暫くは快適な住環境でしたが、年数がたつにつれて日照問題に悩むようになりました。たまたま高層棟に空住居が出たので、幸いにもパーク内で転居することが出来ました。日照問題は無くなり快適な住環境に満足しています。また伐採反対者のビラの中に、木を伐採すると目隠しが無くなり、プライバシー問題であるとの勝手な理由もありました。ブラインドやカーテンを用いれば済むだけの事です。階下の住人の日照などお構いなしのエゴとしか思えません。総会で可決された議案が実行され、より一層素晴らしいパークになることを望みます。

  • #2

    田代正純 (土曜日, 09 8月 2014 12:08)

    村本様!ご苦労、お察し申し上げます!
    でも1問;<実害のない樹木は伐採しない>原則に文句はない由ですが、
    では、私が強く伐採に反対している"サワラ13本"については、何か害がありますか?

  • #3

    知らなかった (火曜日, 19 8月 2014 19:56)

    樹木が切られるということに、生理的に不安になり、いやだなぁと思っていましたし、
    短くなったケヤキをみると、だいじょうぶか?と心配にもなっていました。
    が、投函された真剣な「守る会」の書面で、こんなに真剣に考えてくれている方々がいるなら、安心だと思い、あまりにも起こっていることに無関心であったと反省しました。
    そこで、もう少し注意して、植栽のことも、建物のことも 見てみようと今し始めたところです。自分ではよくわからないので、多数決に従う感じになってしまっていますが、
    建物に与える樹木の根の損害 や 近隣住民に与える被害(養護学校)、そして、先延ばしにすればするほど、かさむ剪定、伐採費用の事など 
    全くわかっていなかったので、今後はそういうこともちゃんとわかって、自分の意見を持って行きたいです。 
    目の前の樹が切られて、目隠しがなくなるのは、いやだと思っていましたが、
    建物の保全ができないのは、もっとこまります。
    全体と今後も考えて、一番よい選択がしていけるといいなと思います。
    皆さん、忙しい中、反対も、推進も大変だと思います。でも真剣に考えている人がいるおかげで、問題に目を向ける人も増え、私のような知らなかった者でも少しずつわかるようになり、感謝しております。

  • #4

    村本顕一 (木曜日, 02 10月 2014 13:40)

    田代さま、返信コメント大変遅くなり申し訳ございません。
    さくら13本伐採については、24年度総会で承認された内容を25年度に実行する際に、コンサルタントの指導を受け提案され実行しようとした内容です。当該内容は諸々の反対運動内容に鑑み、最終的には断念を判断しました。
    25年度の総会では、見直してさくらの伐採は無しとして「剪定」のみで提案させていただきました。経緯をよく点検していただければ幸いです。