平成25年度 第8回合同会議(平成26年2月)を終えて

2月9日(日)第8回合同会議が開催されました。年明け2回目の合同会議で任期の3分の2を経過したとは思えない感覚に襲われています。さまざまな遂行アイテムに関して、スピードが感じられない気がするためです。各役員・分科会・委員会とも個々にみれば一所懸命に取り組んでいるのは確かなのですが達成感が伴わない。理事長のリーダーシップが足りない為ではないかと焦りを感じる次第です。

管理組合の動きを逸早く知ってもらおうというこのコラムですが、今回は、なぜ管理組合の活動にスピード感が感じられないのかを私の立場から考察してみたいと思います。

従来のような合同会議のトピックス解説とは異なり、合同会議を通しての達成感・スピード感の弱さに関して感じるところを述べてみたいと思います。

個々のトピックスについては、後刊される議事録から読み取って戴きたいと思います。

 

  なぜ管理組合関連の業務遂行は遅れ勝ちになるのだろう?

様々な取り組みアイテムが遅れる原因は、主に二通りあるように感じます。その一つは、取り組みアイテムが予測出来ない新しい知見に遭遇し、計画の練り直しになるケースです。殆どが止むを得ないものですが、住民合意について再度取得が必要になることもあります。もう一つは、住民の一部の反対意見に対応しなければならないケースで、多大なエネルギーを消耗します。

 

(1)計画の練り直し

これはある程度、止むを得ない事と思われます。例として、敷地内の舗装インターロッキング張換え工事が遅くなった事などがそれに当たりますが、以下に少し詳しく例示してみます。

 

①予算化されていたインターロック張替え工事について、見積依頼の

実行を合同会議にて報告。

    ↓

②修繕委員会より、舗装面下の埋設給排水本管の劣化寿命から、近未

 来修理交換工事が必要な場合タイミングを合わせる方が費用圧縮に

つながるので、調査期間が必要との提案有り。試掘工事を伴った

詳細調査の結果、未だ相当年数耐えられることが判明。

 ↓

③見積もり業者から透水性の高い新材質舗装材の変更紹介を受ける。

新材質舗装材の場合は全面新品舗装となるが廉価材料のため費用差

は余り無いとのこと。従来の単純張替えは劣化煉瓦約20%の入

れ替えが必要との見積もり内容。

    ↓

④材質変更に関し合同会議にて審議。材質変更は寿命的に不明で有

 ること、現煉瓦材質と異なることから従来の重厚な景観が大きく変

 わることなどが懸念され、現行材料で進める事を決定。

    ↓

⑤途中参加のコンサルタントから、凸凹修正は可能だが、近年よく発

 生するゲリラ豪雨には排水能力的には疑問があり、狙っている水溜

 り発生改善効果が薄まる懸念を示された。完全を期すには側溝の

新設や隣接する網目プラスチック埋設緑地の改善工事を含める必要

が有るとの見解をアドバイスされた。

 ↓

⑥排水の完全化を含む改善工事を含むには予算不足として、次年度に

 再予算化して仕切り直すか、当初計画通りに進めるかについて合同

会議にて再審議。

        ↓

⑦排水の完全化付帯工事が二重工事に繋がらないように設計段階から

 織り込んで貰う見通しの下、凸凹による躓き安全対策を優先すべく

当初計画通りでの実行を決定。

    ↓

⑧計画実施が大幅に遅延することになった状況と、水溜り改善には付

帯工事が発生し次年度になる点を「住民説明会」を開催し理解を求

めた。

 

   以上のように、大きく紆余曲折を経てしまうケースは少なからず発生するのは否めない事実です。どちらかと言えばプロ集団とは言い難い各分科会委員の責任追求は困難であり、止むを得ないと感じます。また、これらのケースでは予算化したメンバーと実行メンバーの継続性が無いことも影響を受けざるを得ません。役員任期が一年であるためですが、継続役員制の拡大と任期の二年制化などを急ぐ必要を感じます。

 

(2)一部の反対意見に対応するエネルギー消耗

   個人個々の考え方が千差万別であるのは当然なのですが、一部住民の反対意見に対応するエネルギーは膨大です。マンパワーだけでなく、多大な業務執行遅延に繋がっています。決して軽視して臨むつもりは無いのですが、目に余るものを感じざるを得ません。典型的な例として、植栽に関する一例を挙げて見ましょう。

 

    ①D棟東側の「桜並木通り」の植栽が、過密植栽と長年に亘る

成長からジャングル化して薄暗い散歩道に変化。肝心の桜は他

の常緑樹に押され「桜並木通り」とは名ばかりの陰気な通り

になっているのが現状。犯罪の温床化さえ懸念されますが、これ

も捉えられ方については個々人のレベル差がつきまといます。

        ↓

        ②環境分科会・植栽小委員会とで今年度の植栽予算を用い「桜並木通り」

の第1期植栽改善計画をコンサルタントの指導を得ながら計画。

折角の投資であり過密植栽の改善と、名実共「桜並木通り」という名

前に相応しくなるように計画を立案。

        ↓

③合同会議に計画を諮問。当初計画とのズレが散見されるので「住民

説明会」を実施し民意を問うことを条件に承認。

        ↓

    ④「住民説明会」にて説明し、一部反対意見あるも大半の住民の理解は

     得られたと判断され、実行の方向を確認。

        ↓

    ⑤「パークの杜を守る会」という私設グループから、大切な緑化財産の

伐採は認められないとの意見書を受領。「住民説明会」だけでは民

意を得たとは認められず、例え一本の整備伐採であろうとも総会議決

事項として反対との内容。

        ↓

    ⑥合同会議にて再審議。過密植栽は防犯を含めた安全問題にも繋がり

実行出きるとの考え方もあるが、もともとの基本計画との乖離が無視

できないと解釈される面もある事から年度末総会にて仕切り直すことに

決定。

        ↓

⑦数年に亘り検討してきた「桜並木通り」の整備計画は、今年は取り組み

直し止む無しとの状況となった。期待されていた住民の皆様には不満の

残る結果となり、誠に申し訳ない。

   ↓

    ⑧折から、D棟東側の低層階の住民から生活障害を受けていて対象樹木

の対策処置要請が2通寄せられている報告あり。

        ↓

    ⑨伐採するには一部反対意見もあるということで即決できず。上記

「桜並木通り」の一部分にもなるので、年度末総会議決に回すか別途

判断要。取り敢えずは、剪定で凌ぐことになる可能性あり。

 

以上のような結果を生む原因を探ってみると、関連管理規約・細則に対する解釈問題と、予算組段階と実行段階の担当が入れ替わる問題が有るように思います。

規約・細則に関して見ると、例えば「密植状態」という文言の解釈には個人差があり異なります。樹木は上に伸びると共に横に枝が張り出すのは自然の摂理で、結果として日差しを求め競合し、薄暗い樹林状態を呈し勝ちです。従って成長によって「過密状態」の判断が変わってくるのは当然であり、改善するには適切な間伐や抜根が欠かせない筈と私は考えています。残念ながら、この文言解釈の個人差を埋められる定義が定まっていないため、摩擦が生じ易くなっています。規約・細則を作った先人を非難する考えは毛頭なく、合理的な不都合があれば改定するしか方法が無いと考えられます。

一方の予算組段階と実行段階のメンバーが異なる問題は、管理組合役員任期が一年であることから来る弊害です。殆ど入れ替わる新メンバーは、より良い計画達成を目指すのは当然で新しい知見を加え改善に取り組みます。時には、総会での承認内容よりも合理的な計画になってしまい、実行段階で「住民説明会」などの手を尽くしても、一部の人から原則論を指摘され頓挫。結果としては、仕切り直しの計画(翌年度への再予算化)に追い遣られる結果になっています。これではスピ-ド感を醸し出すことはできません。

 

  業務遂行を速めるには

「住民の総意」形成の迅速化が必要

  上記で述べた「住民の総意」形成の難しさを踏まえ、本質的な改善を考察する必要があります。以下に、いくつかの改善手法を考察してみました。

 

(1)継続役員制度の発展化

本年度から継続役員制が取り入れられ、人的継続性については少し改善されと考えられますが、該当者が約30%未満で不足感は免れません。これを半数50%位まで引き上げれば全員が2年任期で回すことになり、毎年半分が入れ替わる制度に出来るのではないだろうか。

 

  (2)規約・細則の見直し化

   特に前記で示した、一部の反対意見に対する対応するエネルギー消耗の欄で述べたように、現在のルールでは実行項目を管理組合理事会・住棟委員会「合同会議」で承認実行することが出来ない事項が多過ぎるというのが実感です。

   これは年1回しかない「総会」承認を経なければならない事項が多過ぎるためです。毎月開催される「合同会議」で審議承認できる事項を増やし、業務の迅速化に繋げる改革が必要と痛感します。この改革は、1カ月と12カ月の承認機会頻度から速度が一桁速まることまでも意味します。もっと言えば、「合同会議」承認事項にも「分科会」自主判断(「合同会議」報告)に委ねられるものも有りそうです。

 もちろん「総会」承認マターとしている真意は「管理組合」の暴走を防ぐ目的である点は十分に理解しています。しかしながら、殆どが自主率先して参加している訳ではない30名余りの全役員が、こぞって暴走することは考えにくいことです。

   別の手法としては、管理組合承認を経ての「住民説明会」賛否を有効化する仕組みの確立です。この場合、住民説明会に集まってくれる人数が少ないため民意を反映していないとの指摘が有ります。これに対しては、説明資料を事前配布した上での賛否委任投票を併用できる仕組みとして、住民総意を確立する方法などが考えられます。

 

以上のように、業務改革をシミュレーションしてみました。これらは、管理組合業務について約半年強経験してみての実感です。この内容を見て、またぞろ反論反対を唱える方は少なくないかも知れません。しかし、この程度の改革も許容できないとすれば「パークシティ溝の口」の資産価値の維持向上などは難しいものと思われます。

 

縷々述べましたが、管理組合を経験された諸先輩の方の中には自らの経験を否定された様な気持ちを抱かれる方も居られるかも知れません。決して、そのような気持ちは持ち合わせてはいませんので誤解の無いようにお願い致します。

高年齢者層の比率が非常に高かまっている当マンションです。如何にして次代の人々に引継いで行くかは重要な課題になって来ています。何とか、高年齢者層・現役年齢層・若年層が世代間の壁を乗り越え、相互理解を深められるコミュニティ形成が重要だと考えています。コミュニティ形成については、また別途紙面を割いてみたいと思います。

今回示させていただいた改革シミュレーションの紹介は紙面の関係もあり、ほんの一部です。是非とも、管理組合の活動に対するご理解が深めていただけるよう、願って止みません。その上で様々にご協力いただければ有り難いと考えています。

 

-以上-

平成25年度 理事長 村本顕一

 

【ご意見をぜひお聞かせください】

 

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